京城有志隊 in 唐桑 【前編】

炊き出しひのきしん

 5月28日から30日にかけて京城大教会の有志21名で東日本大震災で被災された宮城県気仙沼市唐桑町仮設住宅に復興支援のひのきしんに行きました。この仮設住宅は72世帯200人の方が避難しておられます。前月4月に下見に行かせてもらい、仮設住宅自治会長さんのご賛同を得て、今回は仮設住宅の集会場で炊き出し「カラオケ大会」をすることになりました。

前日に告知

 雨の中、仮設住宅を一軒一軒訪問し、傾聴と明日の炊き出し「カラオケ大会」の告知活動をしました。その後、津波火災により気仙沼市で一番被害が大きかった鹿折地区に行き、打ち上げられた大きな船の前で献花、黙とうし、亡くなられた方のご冥福を祈りました。

慰霊

 翌29日、朝起きたら前日の雨とはうって変って快晴でした。炊き出し準備の前に車で15分程の隣の陸前高田市にある高田一本松を視察に行きました。

ここは震災前には7万本の松原が続く景勝地だったのですが津波で壊滅状態になり、たった一本の松だけが残ったのです。この松は奇跡の松とか希望の松とか呼ばれていますが、昨年の夏ごろまでは葉も青くまだ元気な様子でしたが、付近の地盤沈下で海水が根に浸透し今では立ち枯れ状態になっています。

 震災前、付近には学校や大型商業施設や住宅も多数あったのですが、今ではすべてが破壊されて、がれきの一時置き場の中に高さ15メートルほどの大きな松の木が茶色くなった葉はそのままにそびえて、その前には誰が置いたのか、小さなお地蔵さんとたくさんの花束がた向けられています。がれきを処理する重機だけが動いていました。一本松の前で全員で黙とうし、亡くなられた方のご冥福をお祈りしました。